標高2999mの剱岳は、富山県・北アルプス北部にそびえる岩の鋭峰。「岩と雪の殿堂」と称され、一般登山道のなかでも屈指の険しさで知られる、日本百名山でも特別な存在です。天を突く鋭い山容は、立山や室堂平からも一際目を引きます。
山頂へ至る稜線には「カニのタテバイ」「カニのヨコバイ」と呼ばれる岩場が連続し、鎖と足場を頼りに、高度感のある岩稜を越えていきます。日本地図の最後の空白を埋めた測量の物語(『点の記』)の舞台としても知られ、その頂は多くの登山者にとって憧れの到達点です。
雪が消え岩稜が安定する7月〜9月がベストシーズン。相応の経験と装備、そして慎重な計画が求められる上級者向けの山であり、その分、頂に立ったときの達成感は格別です。